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「短尺材送り装置(銘板ロボ)」とはプレス機械の送り装置の一種です
短尺材送り装置とはその名の通り、コイル材などの長尺ワークではなく、例えば300mm、例えば500mmなどの長さに切り出された比較的短いワークを送り出していく機械設備で、プレス機械の横に設置して使用します。
コイル材ではなく、一定の長さが決まった素材(薄板の鉄板短尺材)をプレス加工したい、順送でスムーズに連続抜きをしたい
といった場合に使用される機械です。
ふつう短尺材送り装置で送られたワークはプレス機械で抜き加工され、製品になります。
この短尺材を送る機械には主に2種類あります。
銘板ロボとも呼ばれる送り据え置き型の装置でプレスに接続して使用するものと、ロールフィーダの中でも短尺材用のツインロールフィーダです。
⑴銘板ロボ(短尺材送り装置とも呼ぶ)
⑵ツインロールフィーダ
コイル材の供給には一般的にはレベラーフィーダなどが使われますが、短いワークの場合はアンコイラーに乗せられないため
この二種類を使用することが多いです。
銘板ロボの方はコンベアやクランプでワークを掴んでプレス金型部分へ送っていくのが一般的、
ロールフィーダの方は入り口からロールで繰り出していき、抜いた後は出口側の受けロールで排出するのがふつうです。
しかし短尺材をプレスへ供給する装置のメーカーは現在では少なくなってきています。
その中でも特に安心して相談できる主な短尺ワーク送り装置メーカーを紹介します。
短尺材送り装置メーカー⑴「株式会社 中部力学」
まずは株式会社 中部力学という短尺材送り装置メーカー。
■愛知県名古屋市に本社を置く
■ロボットライン・自動化装置(自動省力化機械)の設計製作がメイン
■短尺材(シート材)送りの他にもNCロールフィーダなども取り扱う
■受注生産なので要望に添ってくれる
↑↑こちらが中部力学の短尺材送り装置の動画です↑↑
シート材送り装置の他にもレベラーフィーダや各種自動化装置を扱っており、制御基板ののせかえなんかも相談できる産業機器メーカーですので、相談してみるのも良いかもしれませんね。
短尺材送り装置メーカー⑵「芝産業」
続いて芝産業 株式会社です。
こちらのメーカーは弊社がある大阪機械団地内に本社があります。
銘板・ブリキ製缶プレス加工の省力化装置や自動化装置の製造をしています。
■銘板ロボ(短尺材送り)メーカーの老舗で経験豊富
■細かい要望も丁寧に対応してくれる
■タイミングによってはメーカーリニューアル機が新品よりも比較的安価で手に入る
■三菱電機のロボットパートナー
在庫状況にもよりますが、自社中古機械のオーバーホール品も手掛けており、運が良ければ機能性が損なわれずに安価で省力化装置が入手できます。
またロボットを組み込んだラインにも対応してくれますので、まずは相談してみると良いと思います。
【三菱電機パートナー記載ページ】
短尺材送り装置メーカー⑶「ダイマック」
ロールフィーダのメーカーで有名なダイマック(DAIMAC)も短尺材(シート材)に対応した送り装置があります。
TJ06,TJ15などの「Tシリーズ」が短尺材送り用途がメインのモデルでこのシリーズは最大板厚3.2mmまで送給できます。
上の写真のようにプレス金型の両サイドに設置し、出口側のロールで抜いた後のワークを排出していきます。
■ロールフィーダ型なので省スペース
■作業者側(前面)から短尺材料をセットできる
■ロールフィーダのことを総合的に相談できるメーカー
■比較的厚みのあるワークも送給可能
0.4~0.5程度のアルミなどの柔らかいシート材などは金型と供給ロールの間に空間ができてしまうのであまりにペラペラすぎると金型までにタレて上手く入らないため保持具の工夫が必要です。
↑ツインロールフィーダ動画
まとめ
さて今回は短尺ワークのプレス加工に最適なワーク供給装置の特徴とおすすめのメーカーを紹介しました。
今回紹介した中部力学と芝産業の装置ですが呼び方が何通りかあります。
機械の呼び方は一般的には「銘板ロボ」と呼ぶそうですが、個人的にはそのまま「短尺材送り装置」と呼んでいます。
上の三メーカーは基本的に性能が良いメーカーはもちろん、細かな要望も聞き入れて説明してくれるのでおすすめです。
それでは今回はこのへんで。