短く「シャーリング」とも呼ぶこの機械は、板金系の製造業の工場や、いろいろな製品の鉄板を各生産拠点に卸売りする「材料屋」さんが鉄板を切断するのに使っている”板金機械”です。
コンテンツ
シャーリングマシンとは
シャーリングマシンとは、板金加工の際に使用する材料(鉄板)を寸法を決めて切断する機械です。
メカ式と油圧式の2種類の駆動タイプがありますが、機械的な動きや原理は同じです。
構造はギロチンやハサミの原理に似ています。
機械の上下に長い刃がついていて、スイッチ又はフットスイッチで上の刃を降ろして間の鉄板を切断します。
長く使っていると刃が傷んでくるので、定期的に専門の研磨業者に刃を研いでもらい、使用します。
シャーリングマシンの種類
メカシャーリングマシンとは
切断時に刃を動かす動力がメカ(機械)式のものをメカシャーリングといいます。
モーターとクラッチで駆動し、油圧式と比較して価格も若干安く、
油圧シリンダーがない分メンテナンスもシンプルです。
切断のスピードは速いのが特徴ですが、板厚6mm以上の鉄板にはあまり適しません。
【特徴とメリット】
■メカ式=モーターでベルトを回転させてクラッチを入れて駆動させる仕組み
■切断速度は速いが6mm以上の板厚には適さない
■価格相場は油圧式と比べて安価、メンテナンスも単純
油圧シャーリングマシンとは
出典【アマダ 油圧シャーリング】
切断時の刃の駆動が油圧式のものを油圧シャーリングといいます。
切断のスピードはメカ式ほど早くないですが、6mm以上の厚みのある鉄板にも対応できます。
シリンダーの中を流れる作動油の力で駆動するため、高い切断能力を発揮できますが、
油漏れなどのトラブルが起きたとき、修理が大掛かりになることもあります。
■油圧式=油圧シリンダーの作動油で駆動するシャーリングマシン
■厚みのある鉄板(6mm以上)にも対応
サーボシャーとは
サーボモーターで駆動するシャーリングをサーボシャーといいます。
ストローク(上下動)の途中で速度を可変できるので量産時に早く作業ができます。
非鉄・プラスチックなどの樹脂の切断も適しています。
シャーリングマシンのおすすめメーカー
アマダ (AMADA)
神奈川県伊勢原市に本社を置く板金・鍛圧機械の大手メーカーです。
プレス機械、タレパン、レーザー加工機などを扱っており、板金鍛圧機械といえばAMADAともいわれています。
油圧式の「ESHシリーズ」などを製造しています!
相澤鐵工所
シャーリングマシンとブレーキプレスを専門に扱うメーカーです。
世界で初のACサーボシャーのASV型を発売しました。
自動シャーリングシステムMPS,SAR,ARS型も有名です!
関西鐵工所
大阪市鶴見区に本社を置くシャーリングマシンとブレーキプレスを専門に扱うメーカーです。
まとめ
切断した後板に合わせて自動でバックゲージが合わせられる「オートバックゲージ」の仕様もチェックしてみてください。
それでは今回はこの辺で!!
シャーリングマシンの板押さえについて詳しく知りたい方はこちら↓