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ポンチングマシンとは
ポンチングマシンとは、鉄骨や鉄板を加工する機械の一種です。
上の写真のようにポンチングの他に切り欠きやシャーリング、アングルカットができるものを「5点切り」と呼んだりもします。
基本的にはスイッチオンにするとモーターが回転しフットスイッチを踏むとクラッチが入り加工ができます。
フットスイッチは5点切りの各工程にひとつあり、対応しているフットスイッチを踏むとそれぞれの加工ができます。
プレスのように上型と下型(ウスよも呼ばれます)でワークを加圧して丸に抜いたり四角くせん断する「ポンチ」という工具を使って加工するため「ポンチングマシン」と呼ばれます。
↑ポンチングマシンの「ポンチとウス」
アングルカットとは
以下のようなL字状の素材を「アングル」といい、このアングル材を切断することをアングルカットといいます。
アングルカットにはレーザーが用いられることもありますが、今回紹介しているポンチングマシン(5点切り)でもアングルカットの加工は可能です。
出典:ニットー
ポンチング加工とは
ポンチング加工とは、鉄をポンチで型抜きする加工のことで、現在ではこのポンチング加工の工程が使用されている製品は少なくなってきています。
量産品などはレーザー複合機で大量に製造する場合が多いため、ポンチング加工が少なくなってきていますが、「ちょっとここだけ型抜きしたい」といったタイミングでは便利です。
ポンチ用の型は各社まだ作成してくれる会社があるようなのでそこへ依頼して作成します。
ポンチングマシンはポンチング加工ができる機械ですが、たいていの場合シャーリング・アングルカット・切り欠き・丸棒やパイプ材の切断も同時にできるものがおおく、鉄骨加工を実施する現場で多く活躍しています。
シャープカッターとの違いは
よくポンチングマシンのことを「シャープカッター」と呼んだりしますが、これは「タケダ機械」のポンチングマシンがこういったネーミングで呼ばれているので厳密には機械の種類は同じ「ポンチングマシン」になります。
↑タケダ機械のシャープカッター
ポンチングマシンの主なメーカー
次にポンチングマシンの主な国内メーカーを紹介します。
昔と比べてかなりポンチングマシンを製造するメーカーは減りました。
タケダ機械
↑タケダ機械のパイプ切断マシン
タケダ機械は有名なポンチングマシンのメーカーでしたが、現在はメンテナンスと部品供給のみとなっています。
今はドリルマシンや無垢材切断マシン、パイプ切断マシンなどに注力しているようです。
1966年創業、石川県に本社を置くメーカーで、
このメーカーの汎用品としてのポンチングマシンは主に中古機械市場で広く出回っています。
昭和精工
昭和精工もまた、石川県に本社を置く機械メーカーです。
主に鉄骨の加工機械を得意とするメーカーでコーナーシャーなんかもこのメーカーでは人気です。
↑昭和精工のコーナーシャー「CSW626」油圧式で高精度なコーナー切断が可能
製品の開発はもちろん、アフターサービスも充実してるのでおすすめです。
藤村鐵工所
もともとはポンチングマシンを主に設計製造しているメーカーでしたが現在は鍛圧機械・ロボット装置・搬送装置(マテハン)の設計がメインになってきています。
3次元CADソフトを使用し設計効率の高い施工が人気。
中古市場ではこの藤村鐵工所のポンチングマシンも出回っているようです。
まとめ
今回はポンチング加工をはじめバー材切断やアングルカットも可能な「ポンチングマシン」という機械について解説しました。
他の加工機に取って代わられるケースも多いですが、いまだに根強い人気をもった機械でもあります。