皆さんは接着剤使ったことありますか?小学生の夏休みの自由工作、家具のちょっとした補修なんかに使う人も多いと思います。
今回はそんな皆さんの生活の中でよく目にする接着剤をはじめとした薬剤が出荷する際に安全性や機能性を商品として保証する熱分析装置という検査機について解説します。
可能な限り分かりやすく説明するのでご安心ください!
コンテンツ
熱分析機とは?
出典:Rigaku
熱分析機はカンタンに言うと、あらゆる薬剤や金属やセラミックなどの素材が熱によってどう変化するのかを測定する機器です。
スーパーに出回る食品などにも有害物質が入ってないか検査するように、あらゆる「製品」として販売される商品には検査がつきものです。
つまり、みなさんが普段使っている接着剤や観葉植物の吸水性ポリマー、建物の壁の塗料など、薬剤や塗料なんかも検査が必要です。
その中の「熱」というカテゴリでの検査をする測定器が【熱分析装置】なのです。
■身近な商品のほとんどには「検査」は必須!
■特に熱変異しては困る「薬剤など」もある
■そんなあらゆる素材の熱変化を測定!
その中でも熱を加えたり、逆に冷やしたりして物質の変化を検査するのが熱分析装置なんやね(^^)/
熱分析装置はどんな素材を検査できるの?
【ポリマー】吸水性ポリマー・紙おむつ・生理用ナプキン・芳香剤など
【有機材料】プラスチック・ゴム・紙・繊維・液晶パネルなど
【セラミック・ガラス】食器・包丁・差し歯など
【建築材料】壁材・床材・タイルなど
金属・合金・断熱材・熱電材料・接着剤・シール材・電池・太陽電池・バイオマスetc…
熱分析装置は実際どんな動き?
上記のような測定対象物を熱分析装置のBOX(資料室と呼ばれています)の中にセットし、BOX内の温度を上昇(または下降)させて質量の変化と成分の変化を測定、記録します。
BOX内温度はメーカーにもよりますが標準仕様で1000度、高温仕様のものだと1500度前後まで加熱測定が可能です。
一般的には熱分析装置をPCに接続して使用するので、自動的に測定結果をPC側に記録してくれる働き屋さんです。
パソコンとのセットで営業、販売しているメーカーも多数あるので安心ですね。
そして測定終了後、資料室内の温度を空冷冷却ファンユニット(高性能な扇風機みたいなもの)で冷却します。
1000度から50度までの冷却時間は15分程度で終わるものもあり、測定全体にかかる時間も短くなってきています。
また、オプションではありますが、資料観察カメラも取り付け可能で、材料の熱での形状変化をリアルタイムで見て確認できます。
■資料室内の温度を上昇・下降させる
■質量・成分の変化の2点を測定・PCに記録
■冷却ファンで冷ます
主な熱分析装置取り扱いメーカー集
【国内メーカー】
■株式会社リガク(Rigaku Corporation)
■島津製作所
■日立ハイテクサイエンス
【海外メーカー】
■ネッチジャパン株式会社(NETZCH Japan K.K.)
■パーキン・エルマー
【まとめ】
品質管理や新材料の開発などでニーズが高まる熱分析機。
僕も最近までさっぱりよくわかっていませんでした・・・!
調べてみると、以外にも身の回りにあるいろんな素材が測定できることが分かりました。またレンタルで測定しているお客様だと「毎回の使用料金」や「測定をしに行っている時間」がもったいないから自社で熱分析をやりたい!と話しているお客様がいたので、今後ますますニーズは高まっていくでしょう。
僕も「樹脂成型」や薬剤を製造するお客様と絡む機会は少ないですが、未来ある産業なので今後は積極的に関わっていくのが得策だと強く感じました!
さあ、新規営業で探すぞ~~~!
またお会いしましょう!