・BTってなんの略称?読み方は?
・BTとNTってどう違うの?
こうした疑問を自分も最初は持っていました。
ツーリングシャンクのBT・NTの意味や違いなどは基礎的なことですが大切なので覚えていて損は無いと思います。
コンテンツ
工作機械のツーリング工具のシャンクとは
出典:モノタロウ
工作機械・5軸加工機・マシニングセンタでのツーリングとは、上の図のように工作機械の主軸と切削工具をドッキングさせるための保持工具のことです。
シャンクとは、そのツーリングのテーパーになっている部分のことです。
このシャンクのテーパーによって、切削工具がマシニングセンタなどの主軸に装着され、加工ができます。
このツーリングのシャンクの種類で分けられた呼び名が、「BT」とか「NT」とか、「HSK」とかいう呼び方をされているということです。
また、ツーリングにはテーパー部分(シャンク)の径によって番定が決まっていて、「30番」とか「40番」と言っているのを聞いたことある方も多いと思いますが、主軸に差し込むシャンクの大きさによって分けられています。
工作機械シャンク規格BTとは
出典:モノタロウ
BT=ボトルグリップテーパー
という読み方をします。
ほとんどの人が略称でBTと呼んでいます。
主にマシニングセンタに使用するツーリング用の規格で、上の図のようにボルトグリップで保持するタイプのツーリングのことを指します。
BT30番、BT40番などという呼び方は、
「BT(ボトルグリップテーパー)形状の30番定の規格」という意味です。
規格物ツーリングテーパ径サイズ一覧表
番定 | テーパ部径寸法 |
---|---|
30 | 31.75 |
40 | 44.45 |
45 | 57.15 |
50 | 69.85 |
55 | 88.9 |
60 | 107.95 |
65 | 133.35 |
70 | 165.1 |
75 | 203.2 |
上のようにサイズがJIS規格によって決まっています。
工作機械シャンク規格NTとは
出典:モノタロウ
NT=ナショナルテーパー
の略で(エヌティー)と読みます。
BT(ボトルグリップテーパー)はプルボルトでツーリングを引っ張るのに対し、
NT(ナショナルテーパー)は引きねじで固定されています。
汎用旋盤に使用するテーパーはふつうはこちらのNTの形状です。
テーパーシャンクの規格BTとNTの違い
主軸に取り付ける箇所の形状と用途です。
【BT規格】
・ボトルグリップテーパー
・プルボルトで固定
・用途は主にマシニングセンタ用
【NT規格】
・ナショナルテーパー
・引きねじで固定
・用途は主に汎用旋盤・中ぐり盤
よりマシニングセンタのツール規格について詳しく知りたい方はJIS規格の文書をご覧ください↓
JIS規格の規定文
マシニングセンタとNC工作機械・5軸加工機の違いや特徴についてはこちら↓
まとめ
さて今回はツールのテーパ径の規格について解説しました。
シャンク部の形状や径は様々ありますが、どれも機械と切削工区をつなぐ重要な役割を果たしていて、このシャンク部分が摩擦などで摩耗、ひび割れなど劣化していると、最悪の場合加工中に外れて飛んでいくなどの危険な事故につながりますので常にチェックするようにしましょう。
BTとNTでは呼び方はもちろん、装着する機械の種類も変わってきますので、覚えておいて損はないですね。
それぞれの違いはわかったけどここはどうなの?という質問などありましたら気軽にお問合せ下さい。